木瓜の話 (中国古代詩)
今回はいつもの記事とは違う中国古典の話を書きたいと思います*
台湾で暮らしていると夜市やコンビニで、木瓜牛奶をよく目にしますよね。
美味しいですよね(*'ω `*)私は大好きです!
実は私この木瓜に特別な思い入れがあるのです!
私は大学で中国古代詩の一つ『詩経』という詩を専攻していました。
いろいろな説はありますが、
「木瓜」は一般的に男女の相問歌とされます。いわゆるラブレターです(*´ー`*)
この詩は卒業論文を書く時に教授から薦められ、初めて知った詩でした。
かなりマイナーな詩なので一生涯で知ることも無い人がほとんどだと思います。。
でも個人的にとても好きな詩なので、是非いろんな人に知ってほしいなと思っています*
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投我以木瓜、報之以瓊琚。匪報也、永以為好也。
投我以木桃、報之以瓊瑤。匪報也、永以為好也。
投我以木李、報之以瓊玖。匪報也、永以為好也。
あなたが私にパパイヤを贈ってくれた
だから私は宝石を以てお返しをしたい。
これはお礼じゃありません。
これからもずっと仲良しでいるための贈り物です。
あなたが私に桃を贈ってくれた。
だから私は宝石を持ってお返しをしたい。
これはお礼じゃありません。
ただこれからもずっと仲良しでいたいからあなたに贈るのです。
あなたが私にスモモを贈ってくれた。
だから私は宝石を以てお返しをしたい。
これはお礼じゃありません。
これからも末永く一緒にいるための証として。
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古代中国では異性に果実を贈ると言うことは
求婚を意味しました。
また当時の風習としては女性から男性へ贈りました。
現代に生きる私たちからすれば
えっ?女性からプロポーズするのが普通なの?
と思うかも知れませんが、
舞台は古代中国!告白は男からとか、女は待てとか、そんな縛りや概念もなく、
一人一人が本能のままに恋した相手と結ばれる社会でした。
なのでこの詩は男性側が思い切ってプロポーズしてくれた女性へのお返事、感謝の気持ちを詩に残したものとされます。
こんな詩もらったら嬉しいですよね?笑
私は夢見がちな性格のので、当時卒業論文を書いている時、この詩に感情移入し過ぎて途中で論文のメインが何かわからなくなる程でした...笑
何よりも「小さな贈り物に対しても大きな物で戻したい。」そう思う気持ちが大切だなーって思いました。
そうゆう時がありますよね
私自身大学の頃、寝坊して何でも食べましたバイトを、空腹で倒れそうな時がありました。
その時事情を察した社員のおちゃんがお昼用のにぎりを1つ私がくれたことがありました。
その時私はこのおにぎりが何よりも高級品に思考、どんな高級料理よりも美味しく感じました(;ω;)
その時この木瓜の詩を思い出しました*
このように日常の中でフと思い出せる身近な詩なとこも気に入った要因の1つです(* 'ー `*)
誰にも、自分でと大切な詩や言葉はあるのではないでしょうか。
私にとって「木瓜」はそんな詩の1つです*
私も彼や職場の人に対するこの木瓜の精神でありたいなとよく思います!笑
なのでそんな木瓜が溢れる台湾はステキな国だね〜なんて思っていますます(*'∀ `*)笑