読み返したくなる小説 (中国小説)
8月になる暑さと紫外線の恐怖さから休日はパソコン相手に家に引きこもりがちです。
写真は台中にある大好きな茶館屋さん。こんな暑い日は茶館で涼みたいです.(● 'ω `●)
最近のパソコンがあってと思うことがあります、それは学術論文が圧倒的に読んでやってしまったこと!
大学の頃はかなり読まなければなりませんでしたが、今や立派な趣味化としました。
あんっなに嫌々読んでいたに、卒業してからこの様なもので人生本当に何が起るか分かりません(笑)
今回は私が何度読んだか分からないくらい愛読している、魯迅の『傷逝』という小説について書きたいと思います。
❀また以下この記事つまらない事が長々と書いてありますのでご注意下さい!笑
中華圏に関係する人であれのなら、「魯迅」と名は一度は聞いたことがあると思います。中学の国語の教科書に載っている「故郷」というものの筆者でもあります。
中国近代文学の父と言われているほど偉大な文学者!
元中国文学科の私も4年間の間にくつものの作品に触れ、勉強させてもらいました。
数ある作品の中で私が最も好きな作品である「傷死」(ショセイ)
この作品は魯迅の唯一の恋愛小説であります。
あらすじを簡単に説明すると、
当時自由恋愛はまだ許されていない中国社会で、封建的な旧社会に嫌気をさす知識人青年の涓生と、学問に強く関心を抱く女学生の子君は恋に落ち、交際を始めます。
自由恋愛を主張する二人は当時御法とされていた、婚前の半同棲からの二人は本当に結婚してしまいます。
結婚してから始まる二人での共同生活。明るい未来への期待が胸に溢れるものの現実の厳しい波が一気に2人に襲い掛かってきます。
社会の反対を押し切って結婚することにより、涓生は仕事を、子君は家族を失います。
子君は家事に専念して涓生を喜ばせようとしますが、再就職活動が上手くいけない涓生は次第に子君が鬱陶しい存在になってしまいます。
また涓生が職を失う家の収入が激減することも関わらず、子君は生活水準を変えることができませんでした。つまり家事能力がなかったのです。
涓生は、以前は聡明だと思っていた君が家庭に入れることによって主婦が務まらないことが分かり、次第に気持ちも冷めていってしまってます。
子君は涓生の再就職が決まらないのを焦るものの、涓生への愛情は変わりません。
また子君は涓生が自分に対抗する愛情が冷めてきている事に気づき、何とか関係を回復しようとします。
最幸せだった時の、プロポーズのシーンを再現するように涓生に頼むのです。
しかしそれどころじゃない涓生。子君の気の利かないさに本当に愛想が尽きてしまってます。
そのような生活を送る果てに、涓生は子君に「もう愛してはいない」と致命的な一言を言いました。涓生はこれからは別々に生きることがお互いの最善だと思ったのです。
子君はあまりのショックから絶縁した実家に戻りますが、精神的に追い詰められ自殺しています。
他人から子君の死を聞いた涓生は、始めに自分のしたことの大きさに気づき、以後ずっと後悔の底なし沼に溺れていきます。
と、長らくなりましたがザッとこんな話です。
今の現代にどこでも溢れているそうな話ですが、当時まだ自由恋愛がない社会の中でこれを書いた魯迅は本当にすごいなと思います(笑)
いろんな人の論文を読んでみましたが共通する事が
まず決定的に二人の根本の価値観が違っていたこと。
涓生は「一番大切なことは生きることであり、生きる上で愛が付随しているもの」
子君は「一番大切なことは愛があることであり、愛があるから生きていけるもの」
ここの点がどちらかに一致したら変わっていたのかもしまれません。。。
ある学者さんは、二人はお互いが持っている弱点を明かすよりも、
自分の弱点を認識できなかった(主に子君)、
また克服することもできなかった(主に涓生)。
その上での意思の疎通の欠乏が小家庭の崩壊に導いた。
と考察しています。
なるほど、、なんかめっちゃわかるわ、、
いつの時代も価値観とコミュニケーションはどんな悲惨な社会背景よりも大事なのだと。
これもあたり前のことですが、私もつくづくコミュニケーションの大切さを感じる時があります。
特にLINEって意思のすれ違いが多くなってしまうんですよね。。。
つい先日私が忙しかったので、素っ気ない返信をしてしまったのですが、彼は私が怒っているように捉えてしまいました。
こんなことは逆のパターンでもあるので全然放置しても構わないことなのですが、
もし私が彼の立場だったらフォローがほしいなと思うのでフォローのラインを送りました。
すると彼からも良い反応が来ました( ;∀;)
何事もやらない後悔よりはやる後悔。
小さすぎてどうでもいいことでも、コミュニケーションは大切にしないとなと思いました。。
(´ー`)
とまた話がかなりそれましたが、
読めばいつも何かすらこちらに投げかけてくれる本の存在は本当に尊いです( 卒業してから起こる怪奇現象 )
久しぶりに大学生に戻った気分で幸せな休日でした(*´∀`*)笑